2018.08.30
東北芸術工科大学で漆を勉強している生徒さんたちが、滴生舎の仕事を体験しにきてくれました。
二戸に3泊4日の滞在中は金田一地域の方々との交流などもあり、
29日は一日中漆に関わる日。
午前中は漆の森に行き漆掻き。
午後はみっちり滴生舎の仕事をしてもらうという…なんともハードな一日。
でも滴生舎の人たちは甘やかしません。
ノルマを課します。(笑)
授業とは一味も二味も違う現場の仕事を知ってもらわねば!!
今から何をやらされるんだ?と不安そう。
箸を研ぐ作業。
ボス、鬼コーチ感出てます!!
素黒目漆と弁柄の顔料を練って合わせる作業。
写真では伝わりませんが、かなり体力を使います…。
学生の皆さんは普段、こんなにも大量の漆と顔料を練り合わせることがないので唖然。
汗をかきながら、髪を振り乱しやってくれました。
自分で研いだ箸に漆を塗ります。
できるだけ厚く塗りたいけど、厚すぎると垂れますからねー と…難しい注文。
初めての体験にオドオドしてました。
一通りの作業を終え、気が付くとあちこちに漆が付き手や腕が真っ赤。
普段から漆を扱っているとは言え、多分…いや確実にカブレるだろうなぁ。
木から漆が採れるまでには、苗を育てる人・森を管理する人・漆掻きの道具を作る人・そして漆を掻く人。
その漆を使って器が仕上がるまでには、木地師・漆を塗るための刷毛を作る人・そして塗師。
たくさんの人が関わっているということを知ってもらえたのでは。
いちばん知ってもらいたかったことは、そこだったりします。
百聞は一見に如かず。
今日のことを踏まえて、将来、漆に関わる仕事に就くことを考えてくれる人がひとりでもいたら…
そんな淡い期待を胸に生徒さんたちを見送りました。
塗り部屋 P
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