2017.05.19
昔からあって、でもどこか新鮮な存在
「片口(かたくち)」
お酒などを注ぐために、片方に口がある器です。
全国的に昔から使われてきていますが、
漆器の片口だけ見てもその土地ごとに少しずつ個性があり、
産地で見比べてもおもしろい道具のひとつです。
滴生舎で見ていただく定番は、岩舘隆氏の工房で作られている片口。
安定感のある綺麗なラインには、使い手のことを考えた工夫が込められています。
すっと伸びた注ぎ口が、横から見ると少しだけ上に向いているのにお気づきでしょうか。
注ぎ口と器の縁がほぼ同じ高さに作られています。
器にたっぷりお酒を入れてもあふれず、注ぎやすいように、
それでいて美しい、絶妙なバランスです。
お酒に限らず、煮物などを入れる鉢としてもお使いいただいております。
サイズも数種ありますので、用途やお好みで選ぶのも楽しいですね。
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