滴生舎だより

Tekiseisha, the craftmen Blog

  • LINEで送る

2017.05.10

10年後の森のために

昔から浄法寺の周辺地域では、種から苗を作り、漆の木を育ててきています。

 

植えた木から樹液が取れるまでには約15年。

手をかけて育てる木ですが、ワンシーズンで樹液を取り尽くし、切り倒してしまいます。

 

かわいそうにも思えますが、

切り倒した翌年には、木の根からたくさんの芽が出てくるのです。

その中から元気な芽を選りすぐって約十年育て、また漆が取れるように循環させていきます。

 

苗を作るひと

木を手入れするひと

漆を掻くひと

 

どれも重労働ですが、たくさんの方たちが浄法寺の漆の未来へバトンをつないでいます。

 

先日も、漆の森の手入れが行われました。

 

こうした 姿を見て、我々塗り手も身が引き締まるとともに、

ものづくりを通して、漆を伝えていかなければと思う1日でした。

 

  • LINEで送る

《前の記事》2017/04/27

浄法寺漆の動画

今回は、最近撮影していただいた動画をご紹介します。 滴生舎では写真や動画の撮影を、写真家の奥山淳志さんにお願いしています。   ・奥山淳志・ 1995〜1998年 東京で出版社に勤務した...続きを読む

《次の記事》2017/05/19

浄法寺の片口

昔からあって、でもどこか新鮮な存在 「片口(かたくち)」   お酒などを注ぐために、片方に口がある器です。 全国的に昔から使われてきていますが、 漆器の片口だけ見てもその土地ごとに...続きを読む