2017.05.10
昔から浄法寺の周辺地域では、種から苗を作り、漆の木を育ててきています。
植えた木から樹液が取れるまでには約15年。
手をかけて育てる木ですが、ワンシーズンで樹液を取り尽くし、切り倒してしまいます。
かわいそうにも思えますが、
切り倒した翌年には、木の根からたくさんの芽が出てくるのです。
その中から元気な芽を選りすぐって約十年育て、また漆が取れるように循環させていきます。
苗を作るひと
木を手入れするひと
漆を掻くひと
どれも重労働ですが、たくさんの方たちが浄法寺の漆の未来へバトンをつないでいます。
先日も、漆の森の手入れが行われました。
こうした 姿を見て、我々塗り手も身が引き締まるとともに、
ものづくりを通して、漆を伝えていかなければと思う1日でした。
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