滴生舎だより

Tekiseisha, the craftmen Blog

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2022.11.04

手探りで作り、そして進む秋

松屋の展示会には沢山のお客様にお越しいただいております。

漆器を手にとって下さった皆さま、ありがとうございました。

手にとった一つ一つの「おわん」「おはし」から、「漆」に話題が広がり、

その背景にある地域や文化、作り手たちの話につながっていく…

東京の売り場でもそんなお付き合いをさせていただけることに、とてもやりがいを感じます。

松屋の会期は11月8日(火)まで。

6日(日)の午後から最終日までは滴生舎の仲間がお店に立ちますので、お気軽にお声がけくださいね。

 

さて、

先月、浄法寺ではあるツアーを行いました。

 

 

控えめなPRでしたが、県外や遠方からのお客様が応募してくださり、無事スタート。

まずは浄法寺漆の歴史的な背景を知っていただいた上で、

ウルシの林での漆掻きなど、いくつかの体験を、

そして、ゆっくりと当地の食材を満喫していただきました。

 

 

何をするにも移動に時間がかかりますし、屋外で過ごす時間が多いので、

「天気は大丈夫かな?」(実際にはお天道様が味方してくれました。ほっ)とか、

「都会からきた方が、虫(今回は特にカメムシ!)で被害受けないかな?」なんて、

企画している私たちもヒヤヒヤしながらの開催でした。

どうにか無事に予定していた内容をやり遂げ、最終的には美味しいお食事で口福な締めくくり。

(ロレオールの伊藤シェフ、ポデタンの三浦シェフご夫妻に感謝!!)

「美味しい」という体験は、本当に大事ですね。

お口が、目が、鼻が、幸せな状態で、その日の出来事を振り返ったり、

このツアーに参加した経緯を話すことで、時間で言えば半日程度だった行程が、

ボリューム割り増しの思い出になった気がします。

手探りで、小規模で、人間臭いツアー

今後育てたい、ちょっと手のかかる、でもやり甲斐のあるコトの一つです。

 

 

モノが出来上がるまでの裏側に興味を持っている人が沢山いることは知っているつもりですが、

現場は一見地味すぎる事が多いものですし、

それを見たり体験してもらうというのは、実は想像以上に準備が必要だったりします。

「果たしてこれはお客様を募るものなのか?」

「いやいや、現地でしか体験できない本当の裏側って、こういうことでしょ」

そんな話を行ったり来たりさせながら、今月また、新たに一つのツアーを行います。

 

 

「浄法寺うるしの仕事と土地の食を味わう~秋編~」

日程:2022年 11月26日(土)~27日(日) 1泊2日

今後季節ごとにコツコツ開催して、その時々の風景の中で「浄法寺うるしの仕事」を体験していただこうという算段です。

まずは「苗木」に触れる今回の秋編。

赤ちゃんである苗木といえど、危険な樹液「漆」がにじみ出る作業なので、

そこにご理解いただけるツワモノを募っております。

「みちのりトラベル東北」で受付中。

↓↓

https://www.michinoritravel-tohoku.jp/tpc/reserve/tpc_tour_det.php?gc=042122110065

 

冬の匂い漂う浄法寺のウルシ林。

万全の体調と装備でお越しください。

 

記 塗部屋のM

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