2022.11.14
滴生舎で解説を求められた際には、まず漆掻きのお話から始めます。
滴生舎のメンバーに漆掻き職人は居ませんが、職人たちから教えてもらったこと、見せてもらったことを大切にしてお伝えするように心がけています。
独特な掻き傷だらけのウルシの木は、「どうして傷口の長かったり短かかったりするの?」「ワンシーズンだけ掻くってどういうこと?」など、ハテナの宝庫。掻き方の手ほどきを受けたところで、漆掻き職人を目指すわけではありませんが、理解が深まるというのは、なかなか楽しいものです。
11月19日(土)ー20日(日)の赤レンガ館(盛岡)でのイベントでは、実際に木を設置し、漆掻きさんがお相手いたします。
↑かつてのイベント会場(滴生舎)。今回も興味あるお客様は体験できます
使っている刃物等も特殊な形。道具好きは是非実物を見にいらしてください。
↑使い込まれた道具をチェックする鍛治職人(……のキャリアが滲み出る指先、手の厚みに目がいく私たち…)
赤れんが館向かいの「おでって広場」でも実演予定の漆掻き。
同じ県内の文化とはいえ、盛岡の街中で独特な空気を放ちながら、皆様のお越しをお待ちしております。
「浄法寺のうるし つなぐつながる2日間」
会期:2022.11.19(土)-20(日)
場所:岩手銀行赤れんが館(盛岡市中ノ橋通1丁目2−20)
プラザおでって広場
追伸
昨日は「漆の日」でした。
かといって、祭りやセールをしたわけでもありませんが、夕方立ち寄った地元のスーパーで「どうも~」と何気なく挨拶を交わした相手が漆掻きさんだったな…と、ふと思い返した今日この頃。
すれ違う町の人が、漆林の所有者かもしれないし、漆掻きの家族かもしれない・・・そんな浄法寺地域の日常が、ジワジワ心に沁みました。
記 塗り部屋のM
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イベントの直前は、事務方も塗り方も親方も、みんな総出で走り回っています。 早くも師走感・・・ 忙しさにかまけて、いい加減な扱いをすると、へそを曲げてしまうのが「漆」です...続きを読む